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今(6月下旬~)、札幌市の盤渓・石山・常磐に
出て居る熊はどんな熊か (2012年7月12日記)

①盤渓(バンケイ)と石山(イシヤマ)・常磐(トキワ)の熊は別個体である。いずれも今年の5月ないし6月に、母から自立させられた、年齢1歳5ヶ月令の若熊である。(野生ヒグマは誕生日を2月1日と仮定して年齢を決める)。

②出没の原因は、母から自立し、新たな生活圏を確立すべく、樹林地を探索徘徊していて、樹林地の端に来て、住宅地を見て、そこが如何なる所か、好奇心を持ち、確認学習に出て来ているのである。

③熊は孤独性が強く、人との遭遇を避けて行動する。よって、人と遭遇する可能性が有る場所に出て来る場合は夜出てくる。しかし1歳5,6ヶ月令の熊は、知恵が未発達で、日中出て来る。そのような個体が、いま前記地域に出没しているのである。この種の熊もあと2ヶ月もすれば、知恵が付き、日中出て来なくなる。

④安全対策だが、この種の満2歳未満の熊が人を襲った事例は、門崎が熊の研究を開始した1970年以降皆無であるから、人を襲う事は先ずあり得ないと云える。この種の熊にしてみれば、人が恐ろしく、人を襲うなどと云う気が起きないのである。

⑤だから、銃器を持ったハンターが巡回警備するなど、行き過ぎである。この種の熊が恐ろしいのであれば、1.5m程の棒の携帯で充分である。もし、熊が寄って来たら、大声で叱れば、それで充分である。熊が掛かって来る事は先ず有り得ない。

⑥以上の事は私の43年間に亘る熊の調査研究結果から得た知見で、確信持って言えることである。

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